ご挨拶
第44回日本大腸検査学会総会
会長 佐野 寧
関西医科大学 臨床教授
医療法人薫風会 佐野病院 理事長・院長
このたび、伝統ある日本大腸検査学会の第44回総会を、2026年10月30日(金)・31日(土)の2日間、「~博学審問~ 多様に進化する大腸検査」をテーマとして、コングレスクエア日本橋にて開催する運びとなりました。
日本大腸検査学会は、日本大腸検査法研究会の業績を継承し、大腸検査に関する基礎的ならびに臨床研究の発展を通じて社会に貢献することを目的としております。この歴史ある総会の会長を、工藤進英前理事長より拝命いたしましたことは、私にとりまして大変光栄であるとともに、身の引き締まる思いであります。現在、役員各位のご協力をいただきながら、鋭意準備を進めております。
本総会では、私の専門領域である大腸腫瘍診断・治療を中心に、炎症性腸疾患、内視鏡治療、AI、サーベイランス、病理、腸内細菌、ctDNAなど、多様に進化する大腸検査を幅広く取り上げる予定です。炎症性腸疾患領域につきましては、母校である関西医科大学 消化器内科・長沼誠教授より貴重なご助言を賜り、多角的なプログラム構成を検討しております。
私自身の大腸内視鏡診療・研究の原点は、若き日に秋田で工藤進英先生のもと学んだ経験にあります。当時、工藤先生が提唱された拡大内視鏡診断やpit pattern診断は、大腸腫瘍を「いかに見抜くか」という大腸検査の本質を追求するものであり、私にとって大きな衝撃でした。その後の病理学研究、国立がん研究センター東病院での診療・研究、NBIやJNET分類に関わる活動も、秋田で学んだ「病変を正確に観察し、深く考える姿勢」に支えられてきたものと感じております。
今回の総会では、そうした日本大腸検査法研究会以来の精神を受け継ぎながら、現在そして未来の大腸検査のあり方を議論する場にしたいと考えております。会長特別企画として、「領域横断的に考える大腸がん予防」および「大腸癌の発育進展における陥凹型大腸腫瘍の臨床意義」を予定しており、大腸検査の原点と未来を深く考える機会にしたいと考えております。
また、公募セッションとして、「Underwater ESD 2.0」「炎症性腸疾患モニタリングの現在地と展望」「大腸内視鏡診断治療のとっておきTips」を企画し、診断から治療、さらには長期モニタリングまで、大腸診療の最前線を議論する場を設ける予定です。さらに、教育講演、シンポジウム、パネルディスカッション、ランチョンセミナー、アフタヌーンセミナー、ハンズオンセミナーなどを通じて、日常診療に直結する実践的な知見から、次世代の大腸検査を展望する内容まで、幅広く学び合えるプログラムを準備しております。
なお、本総会の開催年は、私自身が還暦を迎える節目の年にもあたります。これまで多くの先生方から賜りましたご指導に感謝しつつ、本学会のさらなる発展に少しでも貢献できるよう尽力してまいります。
発表者、参加者ともに、情報のみならず、それぞれの経験や想いを共有・交換し、新たにつながることができる盛会にしたいと思います。
多くの皆様の演題のご応募とご参加を心よりお待ちしております。