会長挨拶

このたび、2019年10月5–6日の日程で、第37回日本森田療法学会を開催させて頂くこととなりました。また大会前日の10月4日には、例年通りプレコングレスを開催致します。

ご存知のように、森田療法は1919年ごろに精神科医、森田正馬により創始されたわが国独自の精神療法ですので、今年は森田療法が創始されて100年という記念すべき年となります。また、わが国では皇位継承が行われ、平成が終わり新しい元号の元年となります。この記念すべき年に浜松で本大会を開催出来ることを大変光栄に思っております。

近年は、コンピュータやバイオ技術などの技術革新が世界を変え、社会をリードしています。医療や医学の分野でも、AI技術やビッグデータ解析による医療情報の解析、ゲノム解析技術や再生医療技術の劇的な発展など、技術革新の盛んな応用による発展が図られています。そうした中、精神医学は脳科学の中でも中心的な分野となり、多くの優秀な人材や高額の研究費が精神医学の研究に投じられ、科学の枠組みの中で精神疾患の理解が深化する状況になっています。こうした時代の中、森田療法は日本国内で脈々と受け継がれてきたのみならず、Morita therapyとして中国や欧米をはじめとした海外でも高い関心を集めています。そして、最も科学的なエビデンスレベルが高いとされる無作為化割付の臨床試験を含む数多くの学術論文が、海外からは数多く発表されています。

こうした状況を踏まえて、今回の大会テーマを「新時代の森田療法、来たるべきもの」とさせて頂きました。特に、森田療法の有用性についての科学的検証や、摂食障害や心的外傷後ストレス障害といった新たな適応への応用について取り扱うプログラムも増やせればと考えております。

秋の浜松で開催される本会が会員の皆様の研鑽と交流の場になり、多くの有意義な議論が生まれ、それによって新たな時代における森田療法の発展に少しでも貢献できることを願っております。どうか皆様のご参加をお待ちしています。

第37回日本森田療法学会
会長 山末 英典
浜松医科大学医学部 精神医学講座 教授